正直言って真剣に株式投資というものに取り組む場合は、初心者向けの月刊誌がどのくらい役に立つのか大いに疑問を感じます。それでも「自分で調べるよりは手間が省ける」というデータなどが掲載されている場合は、買う価値があります。
長期投資に関しては「インデックス投信 vs 個別配当銘柄」という図式になっていますが、何も考えたくなければ「インデックス投信」が最適解です。
長期目的の配当銘柄といっても、有名だからとか人気があるという理由で銘柄を選ぶと失敗します。長期目的ゆえのワナにハマるのです。中短期なら大当たりを引くまで小当たり辺りでトレードしていけば良いのですが、「これは長期目的で買ったんだから」と拘ると含み損を抱えることになります。
「インデックス投信を買っておけば良い」だと雑誌を作ることができないので、「お勧め配当銘柄」が初心者向けマネー誌のブームというよりは、ほぼこればかりです。
それでもあえて初心者向けマネー誌を買ってみました。理由はネオモバでコツコツ買っていく銘柄選びのためです。メインの楽天証券で買う銘柄ではありません。
日経マネー 2022年 10 月号[雑誌] 波乱相場も物価上昇も乗り越える 誰でもすぐできる!配当生活入門
特集1|波乱相場も物価上昇も乗り越える 誰でもすぐできる!配当生活入門
値上げの大波が家計に押し寄せている。なのに給与はなかなか増えない。このままでは生活レベルはインフレの海に沈むだけだ。配当生活で大波を乗り越えよう。
CASE:インカム投資で資産を築いたスゴ腕たち インフレに動じない夢の配当&優待生活
PART1:インフレに強い銘柄を厳選 持っててトクする安定高配当株18
PART2:ジャンル不問でセレクト 利回りハンター必見 有望インカム商品特選
PART3:プロ&スゴ腕が品定め 今が仕込み時! 米国高配当株&連続増配
PART4:株主還元重視で財務も万全! 廃止リスクの低い 新・鉄板優待銘柄
特集2|1Q決算で見えた! 注目度 急上昇株
3月期決算企業の第1四半期(4~6月期)決算が出そろった。特殊要因が多い今期の決算を読み解くポイントや有望な好業績株を探った。
◆達人たちはここを見る! 2022年の1Q決算は4つの特殊要因で読む!
◆8月初旬までの1Q決算で注目 達人たちが見つけた1Q決算注目株リスト
◆意外な期待株がこの中にある! 最新1Q決算データから隠れ有望株を発掘!
いつ通りぱらぱらと眺めて終わりそうな出だしですが、意外にも今回は役に立つ情報が多いです。
序盤は「夢の配当生活」をしている4人の記事です。
長期株式投資氏
・資産額 約1億円
・年間配当 約223万円
・投資方針
→今の配当より像買い余力を重視
→安定性、成長性に注目
→増配期待が薄れたら売却も
moneytree7氏
・資産額 約1.6億円
・年間配当 500万円以上
・投資方針
→米国株を厚めに持ち、基本は持ちっぱなし
→主力銘柄を持たず、80銘柄に分散投資する
→株価よりも“年間配当額”の積み上げを意識
SALLOW氏
・資産額 約1億円
・年間配当 約450万円
・投資方針
→利回り年4~5%の案件から投資先を選ぶ
→1つの運営会社への投資額は運用資産の10%まで
→月々安定収入の確保重視
massaa氏
・資産額 約1億円
・年間配当 約500万円
・投資方針
→自分のライフスタイルに合わせ、使いたいと思える外食優待の取得がメイン。職種や移住地の変更に合わせ、現在は保有銘柄の整理中。
“手っ取り早く”はあり得ず、時間を掛けて各自の最適解を求めて、作り上げてきたことが分かる特集記事になっています。
配当株探し4つの掟
これは専門の書籍を買うほどではないけど、銘柄選びに失敗したくない人向けの最低限必要な知識です。実は「有名とか人気がある銘柄」というものは、4つの掟から外れるものが結構あって、買って失敗することも多いです。
プロがお勧めする配当銘柄は参考程度で読み飛ばします。
定番の高配当株をプロが診断
ここは結構重要です。昨年の3月までに買っておけば良かった銘柄が大量に並んでいますが、それらを今になって買うのはどうなのという記事です。結論としては「やっぱりな。買わなくて良かった」でした。
米国株も取りあげていますが、しばらく米国株は下落していきますので、とりあえず下落後に停滞して「そろそろかな」という雰囲気になった時に全力で買い向かえば大失敗はないはずです。今買うと後悔します。
日本人が大好きな優待銘柄の記事ですが、ここのポイントは「優待品」だけ見るのではなく「配当」も重要です。配当利回りがそこそこ高ければ、大幅に下落しても持ち直す可能性はあります。優待があっても配当が無ければ、大幅に下落した時に、その株価が適正な位置となってしまうことがあります。
ということで、あまり役に立たない初心者向けマネー誌でも「日経マネー 2022年10月号」はネオモバで買う時の銘柄選びに参考になりました。
今週の下落局面でポチポチと買っています。
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