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コロナショックにも当てはまった「相場サイクルの見分け方」


相場サイクルの見分け方<新装版> ―銘柄選択と売買のタイミング (著)浦上邦雄

相場サイクルとは「金融相場」「業績相場」「逆金融相場」「逆業績相場」のことです。少し詳しい投資関連本などには数ページの解説が書かれている場合がありますが、それを読んでも「そういうものです」程度の知識になってしまいます。この書籍が相場サイクルの解説のフルバージョンだと思えばいいです。相場サイクルに関する近年の書籍なら「そういうものです」の解説の後に具体的な銘柄が書かれているかもしれません。難しい話は良いので結局何を買えばいいのか知りたいという人は、それが書かれている書籍を探しましょう。

「相場サイクルの見分け方」はバブル崩壊直前の1990年4月に初版が刊行され、それから25年経って2015年3月発売の新装版です。現代の投資にも役立つように、SMBC日興証券の吉野豊氏の解説が巻頭にありますが、「相場サイクル」に関しては普遍的なものですので、「えっ!オリジナルってバブルの時代に書かれたの?古い情報なのかな」という心配はありません。米国の伝説的な投資家たちの書籍は数十年前に書かれたものがオリジナルですが、それらは今でも重版を繰り返して読まれています。よって、普遍的な知識は何十年経っても価値があるのです。

概要の後に、過去の事例で相場サイクルを具体的に解説されていますが、過去に関しては結構長い期間のサイクルになっています。それらに比べてコロナショックの場合はあまりにも短期間ですので、「今回は違う」と思えてきます。専門家の意見も分かれる点も「過去と同じなのだろうか」にあるはずです。

ところが、単純に「今回は4年間です」で考えてしまえば、コロナショックの最初の1年間が「金融相場」、2年目が「業績相場」だったとすれば、現在の実際の状況は「逆金融相場」そのものです。ゴタゴタが年末まで続いて、2024年は「逆業績相場」になってしまいます。この辺りで上手いこと見極めて仕込むことがその先に待っている利益の結びつきます。

「逆業績相場」で仕込んで、「金融相場」で上昇して、「業績相場」で売りまくって、「逆金融相場」は静観。これを守れば損失なく利益を得ることができます。

しかし、機関投資家はそんな悠長なことなどできないため、相場サイクルに合わせて銘柄を入れ替えていきます。そして、少ない軍資金で運用している個人投資家も効率を考えて銘柄を入れ替えるわけですが、正直言って難易度が高すぎます。少し早いタイミングで買って、少し早いタイミングで売っての繰り返しといっても、どこかで躓けば、リカバリーが難しいです。

極めるつもりなら相場サイクルに適した投資は必須ですが、投資を始めて数年という個人投資家が上手くできるとは到底思えません。

よって、業種を分散させて数多くの銘柄を買い漁っておいて、相場サイクルの4つのフェーズで下がる銘柄を買い向かい、上がる銘柄を売り減らししていけば良いと割り切れば、先読みしなくても「現在下がっている業種」「現在上がっている業種」という事実だけで売買できます。当然ながら現物取引になりますので、軍資金はそれなりに必要になりますが、少しずつ始めることも可能です。相場サイクルが3周くらいすればいい感じのポートフォリオになりそうです。

カテゴリ : 書籍など



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ミニベロおやじの写楽です。フォトマスター検定1級。健康マスター。ダイエット検定1級。食生活アドバイザー3級。QC3級。FP3級。色彩検定3級。情報処理技術者試験1種。購入したデジカメは50台、自転車は11台。ブロンプトンで日本一周を達成、ブルベのSR達成。最近はデミオDで遊んでいます。雨の日は映画三昧。アウトドアも始めました。

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