初心者向け、特に若い人向けの投資関連本も大量に出版されていますが、その元祖的な位置づけにあるのが「バビロン大富豪の教え」です。小説版(?)と漫画版がありますが、いろいろ読んだ後に漫画本を読むとあまりにも軽い内容すぎて「買って損した!」となることが多いです。
そこで小説版(?)をポチしました。しかし、「これは小説なんだろうか」と読みながら感じたことは間違いありません。
小説版 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則
世界的ベストセラー、100年読み継がれるお金の名著「バビロンいちの大金持ち(The Richest Man In Babylon)」世界中で読まれて、お金に悩まず自由な人生を送るための不変の真理を学べます。
この本に書かれているのは、「お金儲けのテクニック」ではありません。金融の起源と言われている古代バビロニアから伝わる「人類不変の知恵」です。お金に悩まされる現代人に、資産をを増やし、お金に縛られず、充実した人生を送る方法を教えてくれます。だからこそ、この本は約100年もの間、世界中で読み継がれているのです。
漫画版の評価をいくつかチェックしてみると、やはり投資関連本をあまり読んだことがない人向けの内容らしく、巷に溢れているような基本的な考え方で完結しているようです。
いわゆる「無駄使いをやめて、金をためて、それを投資に回して、お金を増やす」というやつです。
バビロンの大富豪が説く「7つの極意」
1.まずは財布を太らせる。
2.出費・支出を管理し、予算を立てる。
3.貯めた資金を寝かさず、増やしていく。
4.財産を損失から守る。
5.自分の住まいを持って、有益な投資対象とする。
6.将来の収入（源）を確保・準備する。
7.自分の能力・スキルを高め、もっと稼げるようにする。
「7つの極意」の3番目までは誰にも分かりやすいです。初心者向けの投資関連本も3番目までを扱っています。本当に重要なことは7番であることは小説版(?)を読むと分かります。
しかし、小説版(?)に書かれている「五つの黄金法則」は分かりにくい文章になっています。
「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則
1.家族と自分の将来のために収入の十分の一以上を蓄える者の元には、黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるだろう
2.黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群れを膨大に増やす羊飼いのように賢明ならば黄金は懸命に働くことだろう
3.黄金の扱いに秀でた者の助言に熱心に耳をかたむける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
4.自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する商いに投資してしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
5.非現実的な利益を出そうとしたり謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり己の未熟な経験を妄信したりする者からは黄金は逃げることになるだろう
小説版(?)は一人の人物のサクセスストーリーではなく、「五つの黄金法則」のそれぞれが具体的にどのようなことなのかを説明している短編小説です。分かりにくい理由は、その短編小説には繋がりがなく、登場人物が違います。
「無駄使いをやめて、金をためて、それを投資に回して、お金を増やす」は重要ですが、小説版(?)を読むことで「それ以前にすることがあるだろ!」が伝わってきます。ただ、それがなんなのか分からない人は、自分の時間を売ってお金をもらっているという労働者であり、いつまでも収入が増えることはないです。
給料が少ないと嘆いている暇があったら、どうしたら給料が増えるのかもっと考えるべきです。その事例が小説版(?)にいくつも書かれています。「少ない給料なのに投資のためにいろんなことを我慢をしている」という人は「少ない給料」の部分を考え直した方が良いです。
会社の若い同僚にも給与面で不満を持っている人がいますが、給与を上げる方法を助言しても理解されません。ちょっとした考え方の違いなのですが、考え方を変えれば少なくとも40歳まではどんどん給料は上がります。50歳過ぎれば個人の努力では給料が上がらないのは、そのような給与制度になっているので仕方ありません。
せこせこと節約するよりは、まずは自己投資に金を使って収入を増やすことが先決です。
ということで、初心者向けの投資関連本を読んだ後なら「小説版 バビロン大富豪の教え」はお勧めです。
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