投資関連の書籍でちょいちょい出てくるキーワード「行動経済学」を短時間でサクッと理解できる書籍をポチしました。投資関連だけでなく、なぜ人は非合理的な行動をするのか、まさにサクッと分かる書籍です。
サクッとわかる ビジネス教養 行動経済学 (著)阿部誠
行動経済学は個人の心理を扱う経済学で、知識ゼロの人でも理解しやすく、かつ実際のビジネスに役立つテーマです。行動経済学の研究対象である、人間の非合理的な意思決定方法を学べば、営業職にも企画職にも生かすことができます。例えば、宿泊予約サイトにリアルタイムの閲覧者数を表示することで、「これだけ注目されているならいいホテルに違いない」「急がないと埋まってしまうかもしれない」と思わせて予約を促す仕組みは行動経済学の活用と言えます。
本書は行動経済学の基本となる考え方をイラスト図解で簡単に示し、それをビジネスや生活に生かすための方法を豊富な実例とともに紹介します。「見るだけで会話・説明ができる」というシリーズコンセプトの通り、この本を読めば行動経済学的な視点で戦略や企画を提案することができるようになります。
著者は『東大教授が教えるヤバいマーケティング』(KADOKAWA)など著書多数の東大教授、阿部誠先生。個人の心理に着目したマーケティング研究の第一人者がおくる、ビジネスパーソンのための行動経済学の本です。
そもそも「行動経済学」の定義は曖昧ですが、書籍に書かれていることが“あるある”すぎる事柄のオンパレードで、人はなぜそのよう“判断”“行動”をしてしまうのかを研究して、それを「行動経済学」というジャンルにしているわけです。
マーケティングの面での一番分かりやすい事例は「1980円」とか「松竹梅」です。それからテレビショッピングとか人気有名人を使ったテレビCMなどです。
ここは投資本に必ず書かれているプラスは過小評価、マイナスは過大評価の解説です。「そういうものだ」ではなく具体的な数字で解説されているので、自分の過去の経験に当てはめると納得できます。人間だれしも損失は精神的なダメージが大きく、いつまでも引きずります。
企業の業績が良かった場合、「株価が上がる」「株価が下がる」の要因のひとつがこれです。
サクッと1時間で読め、難しい文章ではなく、分かりやすいイラストで「見れば分かる」内容ですので、「なぜ人は非合理的な行動をするのか」を手っ取り早く知りたい人にお勧めです。
書籍発売後の大きなネタだろうということでワクチン接種に関する小冊子がオマケです。
ワクチン接種率の頭打ちを解消するためには
・同調効果で訴求
・単純接触効果
・利便性や互換性に訴える
・損失回避を使う
・現在バイアスの解消
・タイムプレッシャー
・コントラスト効果を使う
まさに「行動経済学」のフルコースです。
「行動経済学」の観点から制度を作れば「マイナンバーカード」とか「社員の給与アップ」も多少なりとも解決するような気がしますが…
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