あれこれ自分で株を売買してみて、上手くいくパターン、上手くいかないパターンを経験値として蓄積していくことで、上手くいく確率を高めることができます。「明らかに上手くいかないパターン」を事前に把握しておけば、さらに上手くいく確率が高まります。
今回は「これだけはやってはいけない」というタイトルにつられてポチした書籍です。
株式投資これだけはやってはいけない (著)東保裕之
保有銘柄を増やさない。指し値注文はしない。運用資金の全額投資はしない。ちょっとしたことに気をつければ株式投資のリスクは減ります。注文の出し方から株価指標の見方、信用取引まで「株式投資べからず集」。
第1章 株式投資で大損するタイプ――こんな投資家になってはいけない
第2章 売買テクニックの基本――これぐらいは知っておこう
第3章 気がつかないうちに陥りやすい失敗
第4章 苦しい時の対処法――負けを軽くすることが勝利への道
第5章 飛びついてはいけない―― 一見儲かりそうだが実は危険なこと
第6章 株価指標 これをチェックするだけで十分だ
2006年2月発売の書籍ですが、2006年以降の数字などを修正した改訂版が2019年8月に発売されました。著者は、バブルが弾けた後に倒産した証券会社に勤務していたトレーダーです。バブル後にも何度もあった暴落時に買い漁って儲けたという個人投資家のテクニカル本ではなく、株を対面販売していた時の豊富な知識と経験から導き出した普遍的な「やってはいけない」事例集です。
今はやりの手法はバブル前には存在せず、あくまでも企業分析や環境分析から“買い”“売り”を判断して、株の売買を顧客に連絡する役割の人たち。もう一つは超短期売買で利益を積み上げていく機関投資家の人たち。
機関投資家たちがやってる売買って結局何だろうという点については、この書籍で分かります。さらに場中のおかしな動きについても解説されています。
書かれていることが「超短期」なのか「中長期」なのかは、そこそこ自分でやっていないと理解できないかもしれません。
最近大暴落しているマザーズ銘柄なら、この書籍に書かれていることが全て当てはまるかもしれません。日経225銘柄であまり大きく動かず、最初から長期目的で買うつもりなら、買うタイミングだけ外さなければ良いです。ただ、その買うタイミングが結構難しくて、長期のつもりが“やれやれ”で手仕舞いすることは結構あります。「今が買い!」が本当にそうなのかは、この書籍にも書かれています。
ざっくりと1年くらい経験してから読んでみると「あーそうだったのか」と気が付くことが多い書籍です。たぶん、始めたばかりの人だと理解できないと思います。
過去のチャートを事例に「ここで買い、ここで売りです」と書かれている書籍など全く無駄という話も妙に納得です。終わったことを振り返るだけなら誰でもできます。しかし、未来は誰にも分かりません。自分の予想を大きく外さないためにはどうしたらいいのか。外した場合の対処はどうしたらいいのか。
「これだけはやってはいけない」は大損しないための知識です。
カテゴリ : 書籍など
タグ :