最近「何かおかしい」と思える日々が続いています。経験者からすればそんなこと当たり前で考えるだけ無駄なのかもしれませんが、どうにもこうにも上手くいきません。“大損”にならないような現物取引でやっていて、9月までは初心者なりに実現損益をプラスにしてきたことで、含み損が爆増していてもなんとか精神的には持ちこたえています。
なんというか、とにかく「何かおかしい」です。年間収支はギリギリプラスでいいやと割り切って全て売却して、年越し後にゼロからスタートが良いような気がしています。
タイトルが刺激的で、著者が9名になっているので、共著だろうか、それとも暴露話満載の対談集だろうかと期待した書籍です。
株式投資 悪魔のぶっちゃけ話「絶対儲かる」に騙されるな!
(著)山本 伸 ,足立 武志 ,遠藤 洋 ,川合 一啓 ,とりでみなみ ,ブラックロックK ,渡辺 智 ,DAIBOUCHOU ,PAN
コロナ相場で株価は高止まり。そんな中、株式投資を始める人が急増しています。しかし「そんな時こそ気をつけなさい」というのが相場の掟。本書は「掲載銘柄は株価の天井で損をしがち」などマネー誌等のきわどい煽り情報の見極め方やネットに蠢くあやしい推奨の手口などを相場歴数十年という株式評論家や個人投資家がぶっちゃけて紹介。タブーに切り込み、「損をしない」ノウハウを公開します。
共著でも対談集でもなく、9名が「自分はこう思う」を書いた短編集みたいな書籍です。
元“中の人”の暴露ネタは大江英樹氏の書籍と全く同じですので、ここは100%そうだということです。
最近ちらほらツイッターなどで見かける教祖様扱いされている人たちの話も参考になります。小型株で云々という書籍本に書かれていた“仕手株”はどうやら教祖様のテリトリーらしいです。ここからはあくまでも私の想像ですが、教祖様が最初にこっそり買い集め、その後に幹部たちに買わせる。そして会員の中の上位ランクに買わせる。この辺りで株価が急上昇していきます。会員たちが勝手に広める。急騰しているのを見て、その他大勢が押し寄せる。その時点で教祖様と幹部たちは売り逃げている。会員たちに売りを支持する。株価が下落する。その他大勢が慌てて売り急ぐ。株価が暴落する。そのころには教祖様は次なる仕込みを完了済み。小型株で一攫千金を狙う人たちの戦場ですので、近づいてはダメだということです。
「個人投資家の8割から9割の人が負けている」という話は何をもって「負け」なのかですが、結局のところ最初から「大儲けしよう」と挑めば、プロに勝てるわけないのです。初心者本に書かれているような売り買いをしても、上手くいくわけないです。
ということで、現物取引で逆張りが初心者向けになりますが、経験者ほど否定する傾向にあります。それはあくまでも経験者たちには「儲けるなら」という大前提があるからです。
初心者向けマネー誌とかセミナーなどで紹介している銘柄の裏事情ネタも面白く、一番参考になったネタです。初心者向けに必ず解説されているKPIに関しても、それをあてにすると酷い目に遭うという指摘は目からうろこです。今まで無視していたのでそろそろKPIも考慮するかというタイミングだっただけに。
さて、「何かおかしい」のヒントになりそうな絶望的なお話も書かれています。株で稼いできた人が断言している「今の相場で長期目的の株を買うなんて危険すぎる」という忠告です。
あくまでも「自分はこう思う」というネタ本で一貫性を持って編集されているわけではないので、答えには辿り着けません。
最近、「どんなに有名だろうが成功者だろうがその人の意見を参考にしても信用するな」と思うようにしていますが、この書籍が言いたいことは「自分で考えろ」というシンプルなことです。
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