初心者向けマネー誌には「配当目的で株を買って売らずにほかっておけばいい」と書かれています。売買で少しずつ利益を確保しながら配当目的の銘柄も買っていました。その中には「ゆうちょ銀行」と「日本郵政」もありました。「ゆうちょ銀行」と「日本郵政」ならつぶれることはないからという理由です。
ところが、初心者だと「えっ!なんで!」の連続で精神的に落ち込むことが何度も訪れるもので、その筆頭銘柄が「ゆうちょ銀行」でした。「名古屋鉄道」も株価暴落で酷い目に逢いましたが、リカバリーのチャンスがあるので、きっと「結果オーライ」になります。しかし、「ゆうちょ銀行」と「日本郵政」にはリカバリーのチャンスはありません。
週刊ダイヤモンド2021年7月31日号には衝撃的な記事が書かれています。いえ、ベテランさんなら当たり前のことなのかもしれませんが、初心者には衝撃的なのです。
もっと早く記事にしてくれたら「ゆうちょ銀行」と「日本郵政」の株を買って損することは無かった。という、かなり踏み込んだ記事になっています。この記事を読めば「ゆうちょ銀行」と「日本郵政」の株を買おうとは思えません。
創業150年という節目を迎えた日本郵政グループが、未曾有の危機に直面している。2007年の民営化以降、歴代経営陣の無能と郵政ファミリーによる既得権益の温存は、日本郵政の企業統治を著しく劣化させた。こうした長きにわたる経営中枢の混乱は、40万人組織を着実に蝕み、社員のモラルダウンに歯止めがかからなくなっている。かんぽ生命の不正販売など、現場社員による不祥事多発はその最たる例だ。そして放漫経営の果ては、郵便局のサービス劣化や地方切り捨てという「大きなツケ」となって国民に跳ね返ってきている。2万4000ある郵便局を存続させるのか、消滅させるのか――。日本郵政のあり方、存在意義を徹底的に問い直すときがやってきた。
・郵政、制御不能!
・郵便局長の反乱
・民営化失敗のツケ
・「非」成長戦略
組織も体質も買えずに、ただ民営化させただけ。「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」の儲けは「日本郵政」へ行き、「日本郵政」の儲けは国の懐に入る。
投資家側としては例の“プライム落ち”をいかに回避するのかが注目ポイントになっていますが、真面目に“プライム落ち”の対応をすると再び株価が暴落します。現在は、“プライム落ち”を回避するための逃げ道を探している最中でしょうか。
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