2020年2月4日

重くて大きい「SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art」の実力はいかに

うちの娘が写りを求めてオリンパスのPROシリーズの単焦点レンズを買い集めた時に「それはやめておけ」と私はアドバイスしたのですが、買ってみて試してみて限界を実感して「やめておけ」の理由が分かったようです。「どこまでやれるのか自分で試さなければ気が済まない」という性分は私にそっくりです。

手っ取り早く限界点を高めるならフルサイズを使っておけば良いわけで、うちの娘はマイクロフォーサーズからフルサイズへ完全移行しつつあります。マイクロフォーサーズの機材で残しているのは、野球撮影のための「E-M1 MarkII」と「40-150mmF2.8 PRO + 2倍テレコン」だけになったようです。

オリンパスのPROシリーズの単焦点レンズを買うくらいですから、現在はシグマのアートシリーズを買い集めているようです。

その中の1本「SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art」を借りてウォーキングコースで試し撮りしたことがあります。

α7IIIで「SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art」を試し撮り
キレッキレッなレンズ「SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art」を再び試す

出勤前のウォーキングという限られた時間内での撮影でしたので、もう少し時間を掛けて使ってみたくなり、晴天日を狙って「SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art」の実力チェック。

2月1日

撮影機材
・SONY ILCE-7M3 (α7 III)
・SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art

RAW現像時にクリエイティブスタイルを「風景」にしてあります。(色味がおかしくなる場合のみ「ビビッド」)


晴天すぎてISO100でも露出オーバーになるため絞りはf2.0です。相変わらず青空の色味のチューニングができません。


絞りf2.0。いつもの構図。


ピクセル等倍切り出し。さすがフルサイズです。焦点距離35mmでf2.0でも被写界深度が浅いですね。

AFでも大丈夫のはずでしたが…


絞りf1.4。「良い構図になるはず」と期待を込めて撮りますが、なんど撮り直しても前ピンになります。ミラーレス機なのに何故なんでしょう。


絞りf1.8。ここでも前ピンになります。仕方なくMFで撮ります。「X-T20」より遥かに合わせやすい「α7III」ですが、MFに関しては「E-M5 MarkII」がダントツに扱いやすいです。


ピクセル等倍切り出し。期待に反してイマイチな写りです。


遠景ですので絞りf8.0。


ピクセル等倍切り出し。むちゃくちゃ良いというわけでは無さそうです。


絞りf2.0。ここもMFで撮影。


ピクセル等倍切り出し。ここまで写るのなら十分ですね。


絞りf1.4。絞り開放ですので動物瞳AFでガチピン狙いしたいところですが、純正レンズなら面白いように追ってくれるケースでも殆ど機能しません。


ピクセル等倍切り出し。この辺りでようやく「さすがアートレンズ」といった感じでしょうか。


絞りf2.8。馬も横になって日向ぼっこするみたいですね。馬の代わりに羊が周りを警戒しています。


ピクセル等倍切り出し。やっぱりこのレンズは遠景が苦手なのかもしれません。


絞りf2.8。梅を狙ってみますが、青空を背景にしたかったため、かなり苦しい姿勢での撮影になりました。


ピクセル等倍切り出し。f2.8まで絞っても被写界深度が浅いです。


絞りf1.4。温室は無風ですので絞りを開放にしてチャレンジ。


ピクセル等倍切り出し。AFでもガチピンです。得意不得意がありそうなレンズです。


帰宅後に改めてウォーキングコースで試し撮りを続行。


確かに凄いレンズですが、焦点距離35mmの単焦点レンズなのに、重くて巨大で長時間持ち歩くのはキツイので、純正の「SONY FE 35mm F1.8」で良いかなと正直思います。

「SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art」は「被写体を選ぶレンズ」と言えそうですので、ポートレート主体なら本領発揮するのかもしれません。


遠景ですので絞りf8.0。


ピクセル等倍切り出し。とりあえず「“風景”ならこのレンズを使う必要は無い」が結論になりそうです。