2019年6月23日

「TAMRON 35-150mm F/2.8-4 Di VC OSD」の初撮りは良い感じ

便利ズーム「28-300mm F3.5-6.3 Di VC PZD」の物足りなさは重いフルサイズ機を持ち出さない理由のひとつになっていました。「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」に全く敵わず、「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6II」と同程度なら「EOS 6D MarkII + 28-300mm」より大幅に軽い「E-M5 MarkII + 14-150mm」を使うのは当然です。実際のところは、写りを優先して「E-M5 MarkII + 12-40mm PRO」が主力の撮影機材になっています。

思い切って写りが良い「EF24-70mm F4L IS USM」を買ったとしても「12-40mm PRO」と完全にかぶります。売れ筋の「EF24-105 F4L IS II」では重いだけで望遠側が足りない。

“ちょうどいい”は人それぞれですが、私が「EOS 6D MarkII」を使う時のちょうどいいレンズは存在せず。昨年の秋の撮影旅行以降は「EOS 6D MarkII」を放置していて、「いつ売却するか」という状況にありましたが、ついに「これは!」と感じたレンズが現れました。

ポートレート用レンズとして現れた「TAMRON 35-150mm F/2.8-4 Di VC OSD」の焦点距離「35-150mm」は私が欲しかったものです。もちろん写りが良いが前提条件です。

さっそく近場の「鞍ヶ池」で試し撮りを実施。

※掲載した写真はJPEG撮って出しです。


f/3.2 1/250秒 ISO100 -0.3補正 焦点距離50mm

まずは1週間前に「OM-D E-M5 Mark II + ZHONG YI OPTICS SPEEDMASTER 25mm F0.95」で撮ったカットと同じものを1枚。天候が違うため単純な比較はできません。等倍で見れば「TAMRON 35-150mm」が良くて、全体で見れば「SPEEDMASTER 25mm」が良い感じです。


f/4 1/400秒 ISO100 焦点距離150mm

背景が暗くなる角度で光が当たっている紫陽花を狙ってみました。フルサイズ機のメリットが発揮される場面です。


f/2.8 1/500秒 ISO100 焦点距離35mm

ワイド端での撮影ですが右側の紫陽花にピントを合わせるためにライブビューで撮影。


f/4 1/320秒 ISO100 焦点距離150mm

テレ端での撮影ですが左下のバラにピントを合わせるためにライブビューで撮影。「EOS 6D MarkII」の測距点は中心部に集まっているため、コサイン誤差を考慮するとライブビューで撮影することになります。


f/4 1/500秒 ISO100 焦点距離150mm

少し離れたところにいる羊を狙ってみます。150mmだと全く足りませんが、「TAMRON 35-150mm」ならトリミング耐性が高そうです。


等倍切り出し

撮っているときは気が付きませんでしたが、羊と睨めっこ状態だったようです。


f/4 1/1000秒 ISO100 焦点距離150mm

試し撮り第一弾は絞り開放の実力テストですので、すべて絞り開放で撮っています。テレ端だと周辺光量落ちが結構目立ちますが、まるでオールドレンズで撮ったような独特な雰囲気になっています。昔使っていた「EOS 30D」の時代のCANONの色合いはあまり好きではなかったのですが、この一枚で印象がガラッと変わりました。


f/4 1/1250秒 ISO100 焦点距離150mm

何か条件があるのでしょうか、少し撮る方向が違うだけで、ここまで変わります。


試しにAPS-Cで使えばこうなるというトリミングをしてみました。


f/2.8 1/1000秒 ISO100 焦点距離35mm

いろんな機材で撮ってきた構図ですが、妙に雰囲気を感じます。


f/2.8 1/200秒 ISO100 焦点距離35mm

やはり、光学ファインダーは楽しいです。EVFの場合は「とりあえず撮っておこう」となりますが、光学ファインダーの場合はファインダーを覗きながら「ここはいいか」と撮らない場合も多いです。逆に気が済むまで撮り続けることもあります。


f/4 1/125秒 ISO100 焦点距離150mm

ピントの精度も問題ありません。


f/2.8 1/1600秒 ISO100 焦点距離35mm

さて、ワイド端の絞り開放は使い物になるのでしょうか。通常は少し絞るものですが、あえて開放で撮ってみます。


等倍切り出し

ここまで写れば十分です。


f/2.8 1/1600秒 ISO100 焦点距離35mm

「28-300mm」では酷すぎて使い物にならなかった中心部から離れた場所はどうなのでしょうか。


等倍切り出し

「35-150mm」なら十分実用的です。


f/4 1/400秒 ISO100 焦点距離150mm

これもポートレート撮影です。さすがにポートレート用レンズを謳うだけのことはあって良い写りをします。


f/4 1/500秒 ISO100 +0.7補正 焦点距離115mm

このケースで「E-PL7」を使うと間違いなく上手くいかないのですが、「EOS 6D MarkII」なら普通に撮れます。

写りが良い「TAMRON 35-150mm F/2.8-4 Di VC OSD」ですが、「EOS 6D MarkII」との相性なのか「位相差AF」は遅いです。紫陽花のところを飛び回る熊蜂を大量に撮ってみましたが、被写界深度の浅さもありますが殆どピントが合っていません。ちょこちょこと動き回る小さい虫などを撮ることは不可能です。

あくまでも試し撮り第一弾の感触としては、「EOS 6D MarkII + 35-150mm」は重量級ですので自転車旅や歩き旅に使うことはありませんが、撮影メインの撮影旅行の主力機になることは間違いなさそうです。

ここまで写りが良いと「E-M5 MarkII + 12-100mm IS PRO」との住みわけに悩みそうです。