趣味のレベルの「写真撮影」においても“10人10色”、カメラマンの数だけ「写真撮影」に対する考え方や取り組み方はあります。
今日は同僚が企画してくれた撮影会に参加してきました。その企画とは個撮を複数人で分割するというもので、第一弾として“二人”で実施することになりました。通常の撮影会とは違い、配分された時間をどのように使うのかは各自の責任で考えて取り組むものです。他人が撮っている間は部屋から退出して、どのように撮ったのかは現場では分からないようにするというのがルールです。
「個撮では間が持たない、かといってグループ撮影では自分が好きなように撮れない」という私の我侭に応じてくれたのが同僚が考えた今回の企画なのです。(機会を作ってくれた同僚に感謝)
というこで、私の撮影スタイルの中には純粋なポートレート撮影というものは存在しないので…
4パートで何を撮るのかをイメージし、台本を作り、アイテムを揃え、演出して、演技してもらう
で挑むことにしました。(性格的に「計画を立てて、それを実行する」が合っているため)
テーマはズバリ「女優さつき」です。
スタジオパレットさんの新人モデルの“さつき”さんの演技力が全てとなりますが、同僚たちが撮った写真を見る限り大いに期待できます。
さて今回のメインの撮影機材は「OLYMPUS E-510 + ライカD 25mmF1.4」です。サブとして「OLYMPUS E-3 + ライカD 14-150mm」を使用しましたが、スタジオ撮影は「ライカD 25mmF1.4」が一番使いやすいです。
※以下の写真の肖像権は、さつきさんに帰属します。
パート1「自転車ブロンプトンでポタリングする少女」
シーン1-1
折り畳んだプロンプトンを見て「なんだこれ」と不思議そうな顔をする少女。
いきなり難しいシーンでしたが、上手く演じてくれました。
知らない人が折り畳んだプロンプトンを見れば「鉄の塊」ですからね。
どうやったらこうなるの?という雰囲気です。
シーン1-2
組み立てたプロンプトンを見て「わっ」と驚く少女。
“驚く”がワザとらしい演出になってしまうため、お任せで演技してもらいました。
「へ~こうなるんだ」という折り畳み構造に感心しているような表情です。
シーン1-3
ブロンプトンの隣に立ってニッコリする少女。
抽象的すぎるシーンため、ここもお任せでお願いしたところ「今からこの自転車でどこかに行こうよ」という雰囲気を作ってくれました。
シーン1-4
「さあ出発」と遠くを指差す少女。
いろんな方向を指してもらいましたが、ちょっとスタジオ内ではムリがありました。カメラに向って「行くよ」と決めポーズ的にまとめました。
シーン1-5
ブロンプトンの横にしゃがみこみ、地図を見ながら難しい顔をする少女。
演技力が勝負のシーンですが、上手く演じてくれました。
シーン1-6
地図を指差し「ここだ!」と明るい顔をする少女。
ここはリアルな表情が欲しかったため、実際に「デンパーク」の場所を探してもらいました。
次のシーンとカブるため探している途中の様子を撮影しました。
シーン1-7
「見つかったよ」とカメラ目線で微笑む少女。
「デンパーク」の場所が分かった瞬間の笑顔です。
シーン1-8
ブロンプトンに跨ってVサインをする少女。
この構図で「Vサイン」は雰囲気が合わなかったので、お任せしました。
「もうちょっとでデンパーク。頑張っていくよ」というイメージ。
ここからはお任せでいろいろとポージングしてもらいました。
景色がいいところでの「記念写真」に最適なポーズですね。ぜひとも屋外で撮ってみたいです。
雑誌モデル風なカット。自転車雑誌モデルとして即戦力になれそうですね。
走りつかれてちょっと休憩。自然な表情が良い感じです。
ラストカットは「また走ろうね~」ですね。これをウケて次回のイメージが浮かびました。次回は自転車を2台用意します。
ブロンプトンは撮影のアイテムとして役に立つと予想していましたが、さつきさんの演技力もあって良い感じにまとまりました。
パート2「カメラ少女」
シーン2-1
カメラ片手にニッコリ微笑む少女。
カメラ雑誌の表紙みたい。狙ったわけではないのですがモデルさんが良いと自然とそうなるのかも。
番外編
いつも通りにカメラを構えてもらいました。
左目でファインダーを覗くそうです。私も以前は左目を使っていましたが、E-20を使うようになってからは右目を使うようにしました。どこのメーカーも同じですが、カメラのデザイン的な問題で左目だと不便です。右目はファインダーを覗きながら左目も使うことが結構あります。でも縦位置で右手を下にした場合は左目でファインダーを覗くほうが便利ですけどね。
シーン2-2
愛機「KISS-X2」で花を撮ってみる少女。
なかなかサマになっていますね。
番外編
次のシーンのために実際に何枚か真剣に撮ってもらいました。
シーン2-3
撮った写真をチェックする少女。
自然な表情が良い感じです。
シーン2-4
E-3でマクロ撮影をしてみる少女。
どうですか、アップで撮れますか?
番外編
「うわっ連写ですね」
狙ったわけではありませんがリアルな驚きの表情をいただきました。
(E-3は常に秒間5コマの連写モードにしてあります)
シーン2-5
「花」を見つめながらどのように撮ろうか考える少女。
ちょっとムリがあったシチュエーションでしたが、なんとか演じてくれました。
番外編
「シーン2-5」の続きで「あっこれだ」です。すいません、やっぱり演出的にムリがありました。
番外編
このカットは「E-3 + マクロ50mmF2」の試し撮りでしたが、ポートレート風に撮れていたため掲載しました。「OLYMPUS E-510 + ライカD 25mmF1.4」と「OLYMPUS E-3 + マクロ50mmF2」の2台体制が良いのかもしれませんね。
シーン2-6
「花」と戯れる少女。
ここはお任せでお願いしましたが、良い感じのカットになりました。
やはり「花」を絡める場合はポートレートの方が合っていますね。
パート2は意外に難しかったです。パート4の後にあった“おまけ”(私は撮っていませんが)を見て、「これこそカメラ少女じゃん」と閃きましたが、そのシーンを撮るための“企画”が大変そうです。
パート3「女子大生の普通の生活(写真に興味がある女子大生)」
シーン3-1
コーヒーを飲みながら“ファッション”雑誌を読む。
このシーンは演出無しの全てお任せです。
お気に入りの雑誌をぱらぱらとめくり…
評判のチョコレートを見つけて「これ美味しそうだよ~」
こんな表情をされたら「分かった、分かった、買ってくるよ」と返事します…
熱いコーヒーを「ふぅ~ふぅ~」しながら…
シーン3-2
写真の勉強をするカメラ少女。
お勧めの月刊誌をプレゼント。フォトテクニックは永久保存に値する月刊誌ですよ。これを読んで実践していけば、上達するのも早いハズ。
ただいま勉強中です。
風景写真も上手に撮れる様になると旅行に行っても楽しさ倍増かもね。
「でも難しいことがいっぱい書いてあるから頭が痛くなってきた」という雰囲気で。
シーン3-3
携帯電話で友達と話している少女。
「ちょっと待って友達から電話」
「えっ、旅行? どこに? もちろん行くよ」という感じで。
はい、ワンテイクOKです。完璧です。
シーン3-4
トランプゲーム ポーカー編
ここは引き気味の構図になるため「OLYMPUS E-3 + ライカD 14-150mm」を使用します。(三脚使用)
こちらは「フルハウス」だけど、さつきちゃんの表情を見ると…
「ハートのロイヤルストレートフラッシュだよ~」うわっ最強じゃんという雰囲気で。
シーン3-5
トランプゲーム ばば抜き編
ここはリアル性を求めて、アクションスタートと共に連写しています。さてどちらを引くのでしょうか…
「こっちがいいかなぁ」あっ、そちらは…
ジョーカーを引いてしまって「ガビーン」。
やらせ無しのゲームを連写で撮った20枚の中から選んだ3枚です。
番外編
トランプシーンが楽しかったので計4回も撮りました。
今度こそ
やった~
このパートは、「全般的に自室でくつろいでいる雰囲気で」をコンセプトに台本を考えてみましたが、あれこれ詰め込み過ぎてちょっと慌しくなってしまいました。時間的にトランプのシーンは別パートにすべきだったと反省しつつ、ゲームのシーンはかなり気に入りました。「ジェンガ」と「オセロ」も用意しようかと考えていましたので、それは次回の楽しみとします。
パート4「フリータイム」
このパートは演出的な撮影ではなく、パート1からパート3までの写真を見てもらい、その中から気に入ったものをプリントアウトしてもらい、その様子を撮影してみました。
DELLのミニノートPCの出番がようやく来ました。アイテムとしても「絵」になりますね。でも写真的には「MacBook」の方が似合いそう。(次回は「MacBook」を持ってきますね)
カメラマンとしては「気に入った写真あった?」と気になりますよね。ミニノートPCの液晶画面の反射がきつくて上手く写りません。
プリントしてみようと…
ワクワク
気に入って頂けましたか?
次回も最終パートはフリータイム(オフタイム)にしようかと思います。
実は、この小型プリンタは電源を入れてから実際に一枚目のプリントが始まるまでに、かなり時間を要してタイムロスが大きかったです。事前にスタンバイしておいて一枚試し印刷しておいた方が良さそう。それと自宅で5枚程度試しで印刷して、当日挑みましたが、4枚目の印刷でインク切れの警告が出てしまいました(つまり9枚程度でインク切れの警告)。同僚いわく「プリンタに添付されているものは“お試し用”かもしれない」とのことだったので、インクの予備を用意すべきでした。
というわけで本日のファイナルショットです。
お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
通常の撮影会とは相当違うものになってモデルさんとしては戸惑いもあったと思いますが、さつきさんは見事に「女優さつき」を演じてくれました。「演出&演技」もひとつの撮影スタイルとして考えれば、私が望むものはそれかもしれないと改めて実感した本日の撮影会でした。
本日の撮影に関しては、前回の反省からWBをグレーカードで調整しています。パート4でプリントするため、RAW+JPEG(N)で撮りましたが、Webページに掲載した写真はJPEGのものを使っています。数枚だけ露出補正のためにRAW現像しましたが、RAWはあくまでも保険で、撮影時にWBの調整をしておけば、オリンパス製のカメラでもJPEGでなんとかなりそうです。
露出に関しては絞りF2.0固定で絞り優先オートです。今回は自転車のイメージに合わせて「緑色のムラペーパー背景」にしていただいたため、露出合わせに悩む必要は全くありませんでした。
本日の撮影機材
・OLYMPUS E-3
・OLYMPUS E-510
・LEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.
・LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm
・ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro