毎年恒例になりつつある「大相撲名古屋場所」、今年も観戦&撮影に行ってきましたが、幕内力士も世代交代が進んでいますね。いつの間にか知らない力士の方が多くてチト寂しいです。
今場所の“主役”である琴欧洲への声援は大きい。(昨年より観客が多かったです)
昨年は「EOS 30D + EF300mmF4 IS」を使って苦労することなく撮影を楽しめましたが、今年も同じ機材では面白みに欠けます。望遠単焦点の一本勝負では“引き”のカットが撮れないため、サブ機として「E-510 + ZD18-180mm」か「S5IS」を持っていく必要があります。相撲撮影の場合は“ISO1600”がまともに使える機材が必要となるため、両者ともチト厳しいかも。となると久しぶりに「D70s + VR18-200mm」を持ち出すかと思いましたが、そこまで気合を入れることもないかと…(「EOS 30D + EF300mmF4 IS」「D70s + VR18-200mm」そして一脚では大げさすぎるし)
高校野球の撮影で「LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm」が“動きモノ”に結構使えそうな手応えを感じたため、今回はこれを本格的に実戦投入してみることにしました。
ということで「OLYMPUS E-3 + LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm」、これに「EC-14」を加えただけの軽装備で「大相撲名古屋場所」に挑みました。
全てRAWモードで撮影して、現像時にノイズフィルタを“標準”に変更してあります。
座席は「桝席D」ですので、角度的には良い感じですが土俵までの距離が少し遠いかも。
まずは十両の取り組みで試し撮り。
「E-3 + ライカD 14-150mm」のテレ端だとこんな雰囲気で、ちょっと“迫力”狙いはムリっぽいですね。
F5.6 1/320秒 露出補正-0.3 ISO1600(現像時に+0.3補正、WBグレー点指定)
「E-3 + ライカD 14-150mm + EC-14」なら換算420mm画角となりますので、ファインダーを覗いていても迫力を感じます。合算絞り値がF8になってしまいますが、E-3のAFは問題なく機能します。ただし、シャッター速度“1/250秒”を維持できないため、RAW現像時に“増感”させる前提で“露出補正-1.0”で撮ります。
F7.9 1/250秒 露出補正-1.0 ISO1600(現像時に+0.5補正、WBグレー点指定)
試しにISO3200で撮ってみましたが、さすがにノイズが多くてチト厳しいです。
F7.9 1/250秒 ISO3200(現像時に+0.3補正、WBグレー点指定)
十両の取り組みは投げが多くて迫力がありますね。
露出が足りない分は現像時に補正する前提で、Mモードで撮影してみました。
F7.9 1/250秒 ISO1600(現像時に+1.5補正、WBグレー点指定)
ここからは「横綱の土俵入り」です。
“不知火型”の白鵬
“雲龍型”の朝青龍
現像時に増感するとしてもノイズの多さはどうしようもありません。
幕内の取り組みからはテレコンを外して「E-3 + ライカD 14-150mm」で全て撮影しました。テレ端のF5.6ならシャッター速度をギリギリ“1/250秒”をキープできるため、シャッター速度優先“1/250秒”で撮影。
全ての取り組みを撮影しましたが、絵になりそうなものをピックアップしました。(現像時の露出補正なし、WBの調整なし、トリミングは3648×2736→2400×1800)
将司 vs 栃ノ心
玉春日 vs 黒海
人気者「高見盛」登場に場内が沸く
高見盛 vs 旭天鵬
たくさんの懸賞金。
ロボコップポーズに場内は笑いの渦。
でも、あっさり寄り切られてしまう。
安馬 vs 栃乃洋
豪快な上手投げ
今場所の主役「琴欧洲」登場。
琴欧洲 vs 北勝力
立会いは北勝力が琴欧洲を押さえ込むような形になったが…
琴欧洲は押し返し、いっきに土俵の外へ
世代交代か進む幕内力士の中、まだまだ頑張る「魁皇」への声援は大きい
魁皇 vs 豊ノ島
このままいっきに押し切るかと思われたが…
豊ノ島の巧みな技を連続カットでお届けしました。
地元の大声援を受けて琴光喜が登場。
立会い、稀勢の里の強烈な張り手が炸裂するが…
素早い動きで建て直し…
“力強く”というよりも必死に…
押し出しました。
ここからはWBを補正してありますが、「グレー点指定」ではバラついてしまうため“3500K”を指定しました。
朝青龍 vs 若ノ鵬
睨みで相手を圧倒(半分演出?)
うわっ見るからに痛そう…必死に堪える若ノ鵬
「おりゃっ」vs「わっ!」 という雰囲気
「どうだ!」という心の声が聞こえそうです。
本日の結びの一番
安美錦の突進をガシッと受け止める白鵬
さすが横綱、危なげなく…
今場所は白鵬が優勝でしょうか。
本日の撮影機材
・OLYMPUS E-3 + LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm + (EC-14)
「OLYMPUS E-3 + LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm + EC-14」の合算絞り値F8でもAFは全く問題なく機能し、スピードもそこそこ速い。「ライカD 14-150mm」の手振れ補正は動きモノを撮る場合にも有効で、カメラを振っても問題ない。心配した高感度もISO1600で適正露出で撮っていればギリギリOK。ということで、「OLYMPUS E-3 + LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm」は動きモノ相手のスナップにも十分に活躍できることが分かりました。