昨日の結果を踏まえて「E-510」をどうしたらいいのか一晩考えた(大げさ)。
代わりに「40Dで遊ぶ」という選択肢もあったが、そうなると「レンズ選び」という大問題があるため、今のところ「30D + EF300mmF4IS」で事足りているため保留。
「D300はどう?」というのも発売時期が遅過ぎる。その時期には「E-1後継機」が登場する。
「とりあえずE-510を放置」という選択肢で決めていたが、“デジカメで遊ぶ”ネタに困るため、ダメ元でE-510をピント調整してもらうことにした。さっそく今日、キタムラの店員に状況説明したが無反応で「そんな話聞いたことがない」という雰囲気だった。
あくまでもダメ元でやってもらうだけのことで、オリンパスがE-510のAFがそういう仕様だということなら仕方がない。改善されなかったら予定通り「E-1後継機」の下取りに出すだけのこと。
ここからは検証レポートです。
「E-510」のピント問題の謎は深まるばかり。最終試験のつもりで「どまつり」で試してみた。
ほぼ100%の確率でピントが合わないパターンです。
絞り F3.5 実焦点距離 18mm
このサイズでは分かりにくいため、切り出してみると…
さーて、どこにピントが来ているのでしょうか。
随分と後ろの方にありますね。
それでは主なる被写体が目立つような場合はどうでしょうか。
絞り f3.5 実焦点距離 18mm
L版サイズにプリントすれば目立たないなんていうレベルではないです。
こちらも切り出してみると…
ピントが合っていないのならどこにも合っていない方がごまかしが効くけど、後ろにピントが来ていてはどうしようもありません。
ちなみにこれは被写体が中央に位置した時にフォーカスロックさせて12連写した中の一枚です。
ということで、被写体がこのくらいの大きさに写る場合はピントが合いません。
広角側が全てピントが合わないというわけではありません。
これなら合う可能性が高いというパターンです。
絞り F5.6 実焦点距離 18mm
もともと被写界深度が深くなるフォーサーズですので、絞りをF5.6にして、広角側でも被写体を大きく写るように撮ることができれば、とりあえずピントが来ているように写ります。
このように主となる被写体をここまで大きく撮ることができるのなら問題ありません。
それでは標準域ならピントが合うのかというと、そういうわけではありません。
絞り F5.6 実焦点距離 33mm (換算66mm相当の画角)
これならL版サイズにプリントすれば目立たないというレベルでしょうか。でも大きいサイズにプリントするピントがずれていることが分かってしまいます。
切り出してみると…
標準域の撮影でも、主となる被写体が占める面積が少ないとピントを外す可能性が高いということです。
それではもう少し主となる被写体を大きく写してみると…
絞り F5.6 実焦点距離 51mm (換算102mm相当の画角)
良いみたいです。それではもう一枚。
完璧ではありませんが一般的には問題となるレベルではありません。このくらいピントがくれば、大きいサイズでプリントしても大丈夫かと。
ならば望遠域ならピントが合うでしょう。
絞り F5.8 実焦点距離 114mm (換算228mm相当の画角)
被写体をアップで撮れるのですから、ピントが合うのは当然です。
もう一枚。
絞り F6.0 実焦点距離 171mm (換算342mm相当の画角)
「ZD18-180mm」は梅クラスのレンズですが、中間から望遠域なら結構良い写りをします。
いちおう望遠域ならピントが合いますが、テレ端を使っても被写体を大きく写せない距離から撮った場合にどのような結果が出るのかは分かりません。
ZD14-54mm、ZD50-200mm、ZD18-180mmの3本全てでピント精度に問題があり、それはレンズ側ではなくE-510側に問題があるのにも関わらず、それほど世間では騒がれていません。
なお、上記3本のレンズをE-1で使った場合、全く問題ありません。(ZD18-180mmについては試写程度ですが)
もしかしたら廉価版レンズ(キットレンズ)ならば問題が起きないのかという憶測を実際に確かめてみた。
E-510 + ZD14-45mm F3.5-5.6(E-300のキットレンズ)
絞り F3.5 実焦点距離 14mm (換算28mm相当の画角)
切り出してみると…
描写が甘いため、全然ピントの芯が分かりません。それゆえに「ピント問題」が表面化しません。
プリントする段階でシャープネスを掛ければ一般的には通用するレベルです。
絞り F4.0 実焦点距離 22mm (換算44mm相当の画角)
切り出してみると…
このレベルのなら、まあ良いのでは。
絞り F5.6 実焦点距離 45mm (換算90mm相当の画角)
切り出してみると…
“シャッキーン”とはいかない替わりにピントに違和感がないため、記念写真としては十分に合格点を与えられるレベルかと。
ということでE-510のAFは「キットレンズ」用にチューニングされているようです。「コンデジを使っている人がE-510ダブルズームキットを使って“そこそこ綺麗に撮れる”こと」がE-510の位置づけであり、それ以上でもそれ以下でもない。オリンパスは「E-510」のターゲットを製品発表時にもっと明確に告知すべきだったのでは? (カメラ雑誌のインタービューだけではなく)