「E-510」のカメラとしての位置づけはあくまでも“スナップ用途”であろうから、「ZD14-54mm + ZD50-200mm」よりもお手軽なキットレンズが適している。しかし、スナップ撮影となると「レンズ交換」そのものが実は適さない。高倍率ズーム一本勝負こそがまさに“スナップ”である。
スナップ専科としては「D70s + VR18-200mm」を既に所有していて不満は殆どないのだが、せっかく手に入れた「E-510」を楽しむために「ZD18-180mm」を購入して二代目スナップ専科として使ってみることにした。
左が「ZD14-54mm」で右が「ZD18-180mm」。ZD14-54mmと比較して全長は少し短く、最大径は少し太め。
フィルター径が62mmであるため、「E-20」用に購入してフィルターが使える。
さて、二組のスナップ専科を並べてみたからには「対決」ものをしてみましょうか。
撮影場所はいつもの安城デンパーク。
撮影条件は「WB:AUTO」「JPEG SHQ」「仕上がりモード E-510:NATURAL D70s:標準」に設定して、すべて“手持ち”での撮影。そして、撮影時の画角がなるべく同じになるようにした。
E-510 + ZD18-180mm
シャッター速度 1/500秒 絞り f5.9 実焦点距離 144mm
D70s + VR18-200mm
シャッター速度 1/640秒 絞り f5.6 実焦点距離 200mm>
この焦点距離ならピント精度は特に問題ないようです。
E-510 + ZD18-180mm
シャッター速度 1/400秒 絞り f5.9 実焦点距離 144mm
D70s + VR18-200mm
シャッター速度 1/400秒 絞り f5.6 実焦点距離 200mm
明暗差が大きい被写体の場合はD70sの方が踏ん張りが利くようです。
E-510 + ZD18-180mm
シャッター速度 1/200秒 絞り f6 実焦点距離 154mm
D70s + VR18-200mm
シャッター速度 1/320秒 絞り f5.6 実焦点距離 200mm
「ZD18-180mm」は梅クラスのレンズですが、ひょうたんの産毛(?)を綺麗に描写するようです。
E-510 + ZD18-180mm
シャッター速度 1/320秒 絞り f10 実焦点距離 18mm
D70s + VR18-200mm
シャッター速度 1/320秒 絞り f8 実焦点距離 24mm
E-510は仕上がりモード「NATURAL」でも結構鮮やかな色合いになる。スナップに丁度良いかも。
E-510 + ZD18-180mm
シャッター速度 1/1250秒 絞り f5.1 実焦点距離 51mm
D70s + VR18-200mm
シャッター速度 1/1250秒 絞り f5 実焦点距離 70mm
前ボケをやってみたが、E-510と「ZD18-180mm」の組み合わせではチト無理があるような。
E-510 + ZD18-180mm
シャッター速度 1/1250秒 絞り f5.6 実焦点距離 18mm
D70s + VR18-200mm
シャッター速度 1/1250秒 絞り f5.6 実焦点距離 24mm
両者ともWBをAUTOで撮影したが、E-510の方が正確です。
E-510 + ZD18-180mm
シャッター速度 1/30秒 絞り f6 実焦点距離 154mm
D70s + VR18-200mm
シャッター速度 1/60秒 絞り f5.6 実焦点距離 200mm
温室内の花を約300mm相当の画角で手持ち撮影可能。
ピント精度にイマイチ不安を感じる「E-510」だが、「ZD18-180mm」との相性が良いのか今回の撮影では特に問題点は見つからない。やはり、「E-510」のAFユニットは梅クラスのレンズに合わせてチューニングされているのかもしれない。
ところで、高倍率標準ズームレンズ「ZUIKO DIGITAL ED 18-180mm F3.5-6.3」は発売開始から既に1年経過しているのにも関わらず、全く話題になることが無かった理由として「このレンズをまともに扱えるボディが無かったから」では? 手振れ補正を搭載したボディが登場したことで、ようやく「ZUIKO DIGITAL ED 18-180mm F3.5-6.3」が日の目を見るかも。
「E-510」には「ZD18-180mm」が一番合っているような気がした本日の「スナップ専科対決」であった。