今日も鈴鹿サーキットへ出動である。そして夏休み最終日でもある。
私の運転で行くことになっているので、渋滞回避のためにも7時に集合するように段取りしておいた。6時55分ごろ携帯が鳴る。A君からだ。「もしもし、寝坊しました。」
7時30分過ぎ、ようやく出発。この調子だと鈴鹿サーキット周辺で渋滞するよなと思いつつ走っていると案の定、鈴鹿IC出口で大渋滞。これは出れないと感じ、次のICで降りることにした。
そこからはカーナビの変てこな最短ルートにしたがって走るが、もうめちゃめちゃ、いい加減にしろよと毎度の如く怒れてくる。
鈴鹿サーキット周辺はどの方向から進入しても当然の如く渋滞しているので、昨日偶然発見した裏道を通り、9時過ぎに到着。
しか~し、出遅れは致命的で「キャンギャルステージ」に間に合わなかった。私は今日のピットウォークには参加しないことに決めていたので、同行の2人に「ピットウォーク」の撮影を任せた。「いつもはあの中にいるのか、大変だな」と他人事のようにピットウォークの混雑振りを眺めつつ、私はメインスタンドでくつろぐ。
午後1時、いよいよ決勝レーススタート。
「出撃FZ1!」もついに9回目、たぶんこのシリーズもこれがファイナル。最後を飾る舞台は夏の鈴鹿のイベント「Pokka1000km」である。ここで流し撮りを成功させるのが今回の課題である。
残暑が厳しい鈴鹿サーキットは天候に恵まれ、最悪(?)のドピカン晴れである。FZ1の「流し撮り」モードのシャッター速度を落とすために純正NDフィルターを装着して挑むが、フルオート機ゆえの宿命、シャッター速度がどのくらいになってしまうのか完全にカメラ任せである。太陽光の当り具合が微妙に変化する関係で、1/30~1/100の間をウロウロするが、結果としては、かなりの割合で1/50~1/60で撮ることができていた。
爆走するGTカーの流し撮りというものは「数撃ちゃ当る」ものである。ところが哀しいことに真夏の炎天下での連続使用では、FZ1のバッテリーの消耗が激しい。レース終了後の花火を撮るために、バッテリーを使い切るわけにはいかずレーススタート後の1時間で撮影を断念。こうなってしまう「専用バッテリー」というものが私は嫌いだ。イザという時に手に入りやすい単三電池が使える機種の方が安心感がある。
レース終了後の花火はドッカーンドッカーンと景気良くいっきに打ち上げられ、それはもう凄かった。しかし、いっきに打ち上げられたことが撮影には裏目に出て露出オーバー気味。完全マニュアルモードを持たないFZ1では辛すぎる被写体である。
「出撃FZ1!」シリーズでいろんな被写体を撮ったFZ1であるが、短時間で大量(数百枚)の撮影をする機会というものは年間そうそうあるわけでなく、大多数の人が「数撃ちゃ当る」という撮り方をしないでわけであるので、FZ1という機種は旅行や日頃のスナップ写真を撮る限り、万人が満足するカメラであろう。そしてサーキットでGTカーやキャンギャルを撮る場合も身軽な装備で十分であり、三脚(携帯型でも大丈夫)を用意すれば花火も撮ることができる。デジカメを一台だけ所有し、特に被写体を限定するわけではなく、一年間通して多種多彩なイベントで「記念写真」を撮りたい。そのような人に最適なカメラであるとあくまでも私見であるが結論付けて、このシリーズを完結する。