ここ数年間は「デジカメ」オンリーであり、“望遠”のためにテレコンを買ったりもした。テレコンでも足りない場合はバッサリとトリミングすることで擬似超望遠を楽しむことができた。500万画素もあるのだから半分にトリミングしてもL版サイズのプリントには十分耐えられるのである。
しかし、撮影時点での超望遠をどうしても体験したくて高倍率ズーム付きデジカメを買おうか、それとも銀塩一眼レフのレンズを買おうか悩んだ挙句、将来のことを考慮して格安望遠レンズ「VARI8000S」を買ってしまった。(あくまでもデジ一眼を手に入れるまでの繋ぎであるから)
「VARI8000S」で何度か試し撮りをしてみて「やっぱり超望遠は楽しい~」と撮影時点では気分は盛り上がるのだが‥
撮影したフィルムを現像して写真屋でフィルムをスキャンしてもらうと、出来上がる画像ファイルは200万画素相当のものである。絶対的にピクセル数が足りない。
PHOTO-CDが登場した当初はその価格が非常に高かったこともあり、作り出される画像ファイルも価格に見合ったものだったらしい(価格の高さにビックリして私は頼んだことはない)。かなり巨大な画像ファイルだったと記憶している。
こんなにコストが掛かるのなら自分でフィルムスキャナーを買ったほうが安いと判断した私は、使い勝手の良さと性能そして「実売価格」のバランスを考えてEPSON製を購入した。当時はそれで満足していたが‥
月日は流れ、何年か振りにフィルムスキャナーを使おうとするとなんとWindows2000にすら対応していないことが発覚。Windows95機に接続するが非常に不安定で数枚スキャンするのに一苦労。WindowsNT機に接続してみるととりあえず安定しそうだったのでフィルム1本分取り込んでみた。
しかし‥
Windows95の時代と今は‥
扱うデータの大きさのギャップ。いつの間にか巨大化(肥大化)されたデータサイズに感覚がマヒしているのでは‥
PCの進化、デジカメの進化‥
そこには年々大きくなる「数字」たちが氾濫している。
フィルムスキャナーを買った当時、「1200dpiもあれば十分」と思ったものだ。そもそもPCにそれを自由に使えるだけのパワーもソフトもなかった。
ところが現在は‥
フィルムスキャナーの仕様
>35mmフィルム: 1128×1700画素(1駒 1200dpi)
写真屋のCD-R書きサービスとほとんど同じ約190万画素である。これでは撮影後に手に入る画像ファイルが「200万画素デジカメ」となんら変わらない。
「撮影時に超望遠を楽しめる」「35mmフィルムサイズを活かした表現(前ぼけ後ぼけ など)」「ネガフィルムのラチチュードの広さ」などメリットもあるが、何か今ひとつすっきりしない。
その理由は「それらメリットを除けば『E-20で撮ってトリミングしたもの』の方が綺麗である」という事実があるからである。
今更、新しいフィルムスキャナーを買う気にはならないし、もし買うのならカメラも替えたくなるであろう。それは避けたい。
期待していた「*ist D」が発売延期になってしまったし、「フォーサーズ」がいつ発売されるのかも不明(年末か?)な状態。さっさとそれらが手に入る状況になれば、これ以上無駄な投資をしなくてもすむのに‥。